へっぽこ・ぽこぽこ書架

二次創作・駄っ作置き場。 ―妄想と暴走のおもむくままに―

艦これ駄文。

ヒナセと赤城・専任艦

ヒナセと赤城・専任艦 本文

『艦これ』駄文。
実は遠回しな赤賀。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
知ってましたか? 提督。『赤城』は一番多くいる艦娘なんです。
………。
どうしたの? 突然。
いえ……なんとなく。
なんとなく?
ええ、なんとなく。
ふむ……。
……君が、この基地にいるべき理由を見出せてないってことかな?
そういうわけでは。
『赤城』は任務報酬艦だからね。
提督ひとりにつき一艦。特定の任務さえ完遂させれば艦政部から送られてくる。
はい。
つまりは『赤城』は艦政部建造の子が、かなりの数いるってことになるね。
はい。
そして、『君』もそうだね。
はい。
でもね、赤城。
はい。
世の中には、うっかり沈めちゃったり資材化しちゃって、そのあと建造もドロップもない、『赤城』レスの提督も、かなりいるんだけど、それは君は知ってる?
……いえ。
ちなみに、私の上司も『赤城』は所有していない。
そうなのですか?
うん。
君は、本部には連れて行ったことがなかったからね。 知らなくて当然か。
はい。
そんなワケで。
艦政部から丁寧に梱包されてやって来た君は、この小さな基地から見える世界しか知らない。
確かに『赤城』はいちばん多く建造されている艦(ふね)だ。
今日、この瞬間に、艦政部の建造ドックで『赤城』は建造されて、どこかの提督に送られてることだろう。もちろん、運の良い提督は自前で建造できてたり、海域ドロップで手に入れることもあるだろうね。
でも……
………。
それはそれとして、私は君を『君として』大事にしているつもりだったのだけど……ごめんね。
……え?
誰かを依怙贔屓しているつもりはないんだけど、『必要とされてない』と君が感じる何かがあるってことでしょ?
……いえ。
人間は……もちろんそうでないのもいるんだけど、人間は自分を投影する誰か何かを欲する生き物でね。
その人間を元に作られている君たち艦娘は、その気質をさらに強く持っているのかもしれないね。
だとすれば……うん……そうだね。
……提督?
申し訳ないのだけどね、赤城。
はい。
しばらく『加賀』を迎える気はないんだ、私は。
………。
ごめんね。
………。
そもそもこの基地は、一般的な基地と存在主旨が違うしね。
分かりやすく言えば、主任務だね。あまり積極的に外に攻めていく基地じゃないんだ。
……もちろん、本部や艦政部から秘密裏に『加賀』の修復依頼があれば、それは引き受けるよ。
でも今は、その予定がないんだ。
そう……ですか。
うん。 まずは君が、もう少しひとりで立てるようにならない限りは。
……どういうことでしょうか?
言葉どおりの意味しかないよ。
人も艦娘も、自分を投影できる何かを求めていたりするものだけど、それに依存してはいけないよ……ってことだよ、赤城。
つまり……私が加賀さんに依存してる、ということですか?
うん、見てる限りではね。
そう見えてるってこと。
赤城。
はい。
君は任務報酬として、艦政部からこの基地にやってきた艦だ。
はい。
だから、たぶんよほどのことがない限り、君はずっとこの基地にいることになるだろう。
専任艦……ということでしょうか?
基地のね。
提督の所に留まる艦娘は二種類いる。提督個人の専任艦と基地の専任艦だ。
例えば、明石や大淀がここに着任したとして、彼女らは私じゃなくて基地の専任艦として扱うことになる。長門もそうかな。……来れば、の話だけどね。
どちらかに振り分けられる理由は、何なのでしょう。
それは、提督個人個人によるだろうね。
基地責任者でなければ、その提督個人の専任。あくまでその提督個人の秘書や相談相手だね。 私はこの基地の責任者でもあるから、どうしても両方のことを考えてないといけない。 でも、どっちが「より大事」ってのはないんだ。強いて言えば、公には基地の専任艦の方が大事だね。基地運営そのものに関わってくることだから。 基地専任艦って、基地責任者に与えられてる、階級に割り当てられた数以上の秘書艦を持つための特権なんだよ、実は。だからどっちだろうと大切さは変わらない。 ……回答になった?
一応。

納得したかと問われれば、否ですが。
そ。
……私個人の専任艦は『電』と『鳳翔』だけど、鳳翔はともかくとして、電(デン)は、知ってると思うけど、ワケありでね。
艦(ふね)に、なれないのですよね。
うん。
初期秘書艦が艦になれないなんて、人によってはお笑いぐさだが、私にとってはとても大事なことだったんだよ。
この基地がこの基地である理由でもある。
電(いなづま)ちゃんのために、この基地はあるのでしょうか?
んにゃ。
電(デン)がいたから、この基地の主目的が確立されたの。
逆に言えば、電がいなければこの基地はすぐに行き詰まってたろうね。
……提督が海に出られる時、必ず電ちゃんを同行させているのは、表向き以外の理由があるということですか。
そのとおり。
彼女はドロップ艦を見つけるのが、誰よりも早い。
……なるほど。理解しました。
……で、話は元に戻すのだけど。
君はこの先もずっと基地専任艦として居続けてもらうことになる。
これは決定事項。OK?
はい。
でも、『加賀』はどうだろう?
……え。
できれば『加賀』もここに居続けて欲しいと思うよ。でもね、やって来た『加賀』が艦政部からの修復依頼で来たとしたら、修復が終わり次第返さないといけない。修復が終わってなくても、ある程度のめどが立った時点で、本部に移送ってことになることもある。
その時君は、それに耐えられるかい? せっかく再会した『加賀』をおだやかに見送る事ができる?
……それは……
………。
……わかりません。提督は意地悪です。
……そうだね。 だからまず、君なんだ。 君が強くなければ、『加賀』だって、きっと迷うよ。
………。
君自身の足が地に着いてから、『加賀』の受け入れを始めようと思っている。
これも決定事項。
納得できた? できてなくても、してもらわないといけないんだけどね。
……努力します。
うん。今の時点はそれで十分。
(深々と一礼し、踵(きびす)を返す)
赤城。
(ドアの所で立ち止まって振り返り)はい。
必要以上に、自分を卑下する必要はないよ。
………。
君は唯一、狙って作ることができる艦娘だ。……艦政部ドックだけの話だけどね。
……はい。
だからといって、飛び抜けて多いってわけでもないよ。
うっかりだったり故意にだったりして、君がいない提督も多いからね。
だから必ず『君の加賀』はいつか君の前に現れる。
……そう……でしょうか。
うん。
断言する。
世の中は、そういうふうに回ってる。
観念的ですね。
んにゃ。
体験談なんだよ、これは。
だから大丈夫。……時間はちょっとかかるかもしれないけどね。
はい……ありがとうございます。
拍手送信フォーム
Content design of reference source : PHP Labo