へっぽこ・ぽこぽこ書架

二次創作・駄っ作置き場。 ―妄想と暴走のおもむくままに―

『マリみて』二次創作 駄文。

拗。

拗。 本文

 仕事にはメリとハリをつけましょう。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
あー、良い湯だったー。さーって寝ましょーか……ね……って、蓉子さん?
……なぁに?
それ、そこでやんなきゃいけないことですかね?
……ごめんなさい。どうしても終わらなくて。
や。それは良いんだけどもねー。
……じゃなくて、「そこ」でやらなきゃいけないんでしょうか?
え……ええ……いえ、そういうわけじゃなくて。
あなたがお風呂に入っているちょっとの間と思って、開いたのよ。
じゃ、シャットダウンしちゃってよ。私はお風呂上がったんだし、今から蓉子の横で寝るんだから。
うん……うん……もうちょっとだけ。
えー?
ここまでやってしまったら終わるから。
ちょっとー。
すぐ、すぐ終わるから。
……。
……。
……。
……。
……も、いいよ。書斎で寝る! じゃぁね。
……え? ちょ……ちょっと待って。
……なに?
約束を守らなかったのは悪かったわ。
でもそんなに短気にならなくても。
短気って、もう15分は待ってるんだけど?
それでも終わりそうにないから、書斎のソファで寝るって言ってるの。
こういう時のためにソファベッドにしたんだし。
……。
家に仕事を持ち帰るのは仕方がない。
そもそも私自身が家で仕事をしているから、あなたに「仕事を持って帰るな」なんて、フェアじゃないからね。
……。
でも、ベッドに持ち込むのはお互いにしないって決めたじゃない。一緒に住むって決めた時に。
私は一度だって持ち込んだりしたことないわよ?
それに対して蓉子はどうなの?
……ごめんなさい。
ういいよ。今日はへそ曲げた。
だから出て行く。
あなたはそこで心おきなく仕事をしてれば?
……。
じゃぁね。
……待って。待って頂戴、聖。
……なによ?
分かったわ。
……?
私が出て行く。
え?
あなたの言う通りよ。
私が弁解できる余地は1ミリもないわ。
……。
本来ベッドは寝るためにあるのですもの。
だから、私が書斎に行く。
そこで仕事をするわ。
……。
なに? 逆切れ?
いいえ。
ここでは反省したくてもできそうにないもの。
……そういう言い方、卑怯よね?
そう……かもしれないわね。
でも、あなたの匂いに包まれてじゃ、余計に自己嫌悪に陥るもの。
……やっぱ、卑怯だよ、その言い方。
ごめんなさい。
それ……
え?
それ、すぐに終わるの?
まだ残ってるけど、明日する。
少し早出すれば何とかなる量だもの。
じゃ、書斎に行かなくてもいいじゃない。
自分に対する戒めなのよ。
そんなの、必要ない。
……。
……全部やっちゃうの、どれくらいかかるの?
……。
……あと、30分もかからない……と思う。
じゃ、待ってるからさ、やって来なよ。書斎で。ひとり反省会しなっがら。
……。
ベッドに仕事を持ち込まなかったら、それでいいから、さ。
……聖。
待ってるし。
聖。
責任、取ってもらうから。
え? ……何を?
明日の朝、ふたりで朝食。蓉子のゴハンで。
……。
それで許してあげるから。
……せ……。
今夜はさ、ちょっとのんびりできそうだったから、ヤれるかな? …とか期待してたんだよね。
……。
だけどそんな気も失せたから、明日の朝、ゴハン、蓉子が作ってよ。
蓉子のみそ汁。
……。
最近ずっとご無沙汰だし。
……分かったわ。
本当にそれで良いの?
うん。いい。
本当にごめんなさい。あなたのき――
いいから、さっさと行ってよ。
時間がもったいない。
……わかった。
……。
すぐに終わらせてくるから。
……。
行ってきます。
……。
(扉が閉まる音)
……ばか。
拍手送信フォーム
Content design of reference source : PHP Labo