へっぽこ・ぽこぽこ書架

二次創作・駄っ作置き場。 ―妄想と暴走のおもむくままに―

艦これ駄文。

ヒナセと明石 ささやかだけど、多大な誤解

ヒナセと明石 ささやかだけど、多大な誤解 本文

…って、いろんな場面で発生していると思う。
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(カタカタカタカタ……)
………。
(カタカタカタカタ……)
………。
(カタカタカタカタカ……)
…なんすか?
いやー、いつ見ても鮮やかな手際だなぁって思って。
……というか、人間のアナログさが、アタシには不思議でならないんですけども?
まーねー。
でもさ、私たち人間の脳みそは、あまりマルチタスクなことができない仕様になってるらしいんだなー。
そうですか。
うん。そんなことを習いました。
……ふむ。
まぁ我々は所詮工業製品ですからね。
人間と同じ姿をしていますし、ある程度の思考力や感情も持たされてますが、ぶっちゃけ、生体部品を使ったロボットといっても過言じゃないです。もちろん、艦種によって、この能力にはかなり差がつけられているみたいですけども。
なるほど?
ええ。差がついているというか、リミッターがかかっているというか。
ということは、基本能力って艦種によって大きな差があるわけじゃないってこと?
ええ、演算能力については……という話ですが。
たぶんですが、リミッターがほぼないのが、戦艦クラス、『大淀』、『夕張』……そしてアタシじゃないですかね。……あ、『間宮』さん『伊良湖』ちゃんもそうですね。
あー……自分で多角的に考えて行動しないといけない艦か。
ええ。戦艦についてはちょっと違いますがね。彼女らは何十キロも先の、肉眼では見えない敵に砲弾をぶち込むために、自転速度や重力の影響も入れて計算しないといけないんで、どうしても高演算能力が必要になります。
『長門型』はよく、秘書艦どころか時には司令官代理として動いていますけど、アタシに言わせれば、本来なら戦闘に使うための演算能力を振り分けて破綻がないって状態だけなんで、司令官代理の仕事をさせるなら、最適なのは『大淀』さんですよ。もともとそういう目的で設計されてますし。
……ふむ。
ああ、でも『大淀』さんは、司令官というよりも、参謀ポジションかなぁ。
そのこころは?
やっぱね、司令官ってみんなを引っ張っていく旗印だからさ。
タイプ的にはやはり『長門』や『武蔵』が、ついて行く方が安心できるというかね。
『日向』よりも『伊勢』だし、金剛型はやはり『金剛』かなぁ。
……声が大きいか、賑やかなのがいいってこってすかい?
あと、性格。
どちらかと言えば、陽性のほうが、やっぱ気分が高まるよね。
あとね、司令官に必要なのは、頭の良さじゃないんだよ。
へぇ、なんです?
決断力。
ほう。
もちろん、決断するにはそれだけの知識や思考力、頭の回転の速さは必要だけどね。
ただ頭がいいだけで、決断力がない、もしくは鈍い司令官は、いい司令官とは言えないね。戦場では状況が刻々と変わるし、突発的なこともしゅっちゅう起こるし。
なるほど……て、そんな話をしてましたっけか?
違うねえ。
演算能力の話までは一本道だったのにね。
はいはい、そーでした。
話は戻しますが、所詮アタシらは突き詰めれば“機械”なんで、人間が正しい指示を出してくれないと、その人間が求めてる動きはできないんすよ。
なるほど?
アタシは艦の特性から、どうしても海に出て戦うよりも、修理とか設計とか開発とかが多いんで、その関係で書類作ったりしますし、こうやってコンピューター相手の作業とかも他の艦娘に比べてだんぜん量が多いですし。んで、こういうことってすぐにルーチンワーク化しちゃうんで、経験の積み重ねで作業速度は速くなるし、応用もたくさん使えます。
特にアタシゃ艦歴がそこそこ長いんで、他の『明石』よりも、作業スピードだけは速いかもしれませんねぇ。
ふーん――
(顔を寄せてにやりと笑い)タダね……
んん?
こう言っちゃなんですけど、アタシらだって、単純作業の繰り返しとかは、退屈でしょうがなくなるし、面倒くさいって思うワケです。
―――う、うん?
(離れて)そうなったら、こういう簡単なプログラムを作っちゃったりして……ですねぇ(てまねき)
なになに?(吊られてパソコンの画面を覗き込む)……げ、これ……
はい、ここ押してください。
……(訝しんだ顔で明石を見る)
だーいじょうぶ、壊れたりしません(呵々と笑う)
提督が押さないんだったら、アタシが押しちゃいます。
あ……ここまで言うなら……エンターキーで、いいの?
ええ。
(Enterキーをぽち、と押す。雑然と並んでいたモノが一瞬できれいに整形されて、上部に提出できるレベルの書類になった)
……わ!!
へへへ……。
(明石を見て)……いやー……やっぱ君はすごいね。
アサカ提督のところの明石もいろいろできるけど、君はその上を行くねぇ。
………(口の端だけで笑っている)
ま、このくらいはお手の物ですがね。
はー……。
艦歴が十年を超えている『明石』や『大淀』なら、このくらい朝飯前です。
でも、目の前でこういうのを使っても“上”にチクったりしないって信用できる提督(主人)じゃないと、おおっぴらにはやりませんね。
なにせ“上”は、アタシら艦娘が必要以上に知能を持つことを危険視してますからね。
思考や感情に制限がかかっているのもその一環です。おわかりでしょ? 提督なら。
……うん、まぁね。
提督はこのあたりのことには飲み込みがお早いんで、助かりますよ。
……特に艦政本部の、艦娘に対する考え方には、ちょっと思うところがあるのでねぇ。
なるほど(にっこりと笑うが、微妙にいびつな笑い顔)
………。
話は最初に戻りますけど、どうして人間はこういうことをすぐに思いつかないんです?
いちいちひとつひとつ作業していたら、いくら時間があってもキリがないですよ。
そーねえ……たぶんだけど、コンピューターとかを扱うのが得意な人は、そうしてるんじゃない? 私はどちらかというと苦手だから、こういうことができるってことすら思いつかないや。
手で書いた方が早いしね。
なーるほど。
しかしそれをコンピューターに打ち込んでいる誰かがいるってことですよね。
うん。カワチとか、鳳翔さんとか。……あと、武蔵も得意かな。びっくりしたのは日向だけど。
ああ、戦艦たちは得意でしょう。そう考えたら適材適所の配置なわけだ、ここは。
日向は滅多にやらないけどね。
あの子は外の作業のほうが性に合ってるって言って、 司令官室に寄りつかない。
……とりあえず、このプログラム……というか、マクロってヤツなんですけど、使います?
使うなら、鳳翔さんとか武蔵に、使い方を教えますよ。
あー……うん。そうだね、明日にでも訊いてみる。
私自身がいまいち分かっていないのに、説明できないからさ。
なるへそ。
じゃ、一つ前の状態に戻しておきます。
明日、提督がみんなの前で使って見せて、そこでどうするか決めたらいいですよ。
今、アタシはマクロを呼び出して、最後の一押しをしてもらいましたけど、ボタン二つでこの画面になるようにしときますよ。
あ、だったら、明日の昼業務が始まるときに来てもらって、見せてくれた方が間違いがないかなー(えへへへ、と笑う)
……りょーかいしました。ではそうしましょ。
(状態を元に戻し、明日のためにカタカタとキーを打ち始める)
(それを覗き込みながら)……言われもしないのに、こういうのを作っちゃう技術を持ってるってすごいよね。
……ちょっと前に言いましたけど、こういうのをこさえる理由はただひとつですよ。
なに?
自分が楽をしたいからです。
楽をするために今頑張るってのも、なかなかアンビバレントな話だ。
……ははは……確かに、そうですね(カタカタとキーを打ち続ける)
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