『無印』 シンデレラ・間話 2
『無印』 シンデレラ・間話 2 本文
				『釈迦みて』読了記念(w。 で聖蓉だGO!
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あーあ、終わった終わったー。
					そうね。
					ありゃ。感慨にふけってる?
					ある意味ね。
					ふぅん……。
					そういうあなたはどうなの?
					べっつにー。去年と同じって感じかなー。
……んー……そうね、それなりに積極的な学園祭だったから、そういう意味ではちょっと感慨深いかもね。
					……んー……そうね、それなりに積極的な学園祭だったから、そういう意味ではちょっと感慨深いかもね。
……。
					こーんな自分でも、蓉子や江利子と一緒に、なにかを成し遂げられるものなのね。
					……江利子は?
					さー? 令や由乃ちゃんと一緒じゃない?
あんがいあそこでみんなと踊っていたりして。
					あんがいあそこでみんなと踊っていたりして。
綺麗よね、燃えるところって。
					そう?
					ええ。みんなで形作ったものが、その役目を終えて。
					……そういう意味なら、綺麗よね。
明日からまたフツーの日常かぁ。
					明日からまたフツーの日常かぁ。
ええ。そうね。
					……。
					あんまりしんみりしすぎてると、襲っちゃうぞ?
					やめて。
					あら、即答。
					……昨日ね。
					ぁん?
					昨日の柏木さんとの一件ね。
					……ギンナン王子が何?
					その王子様じゃなくって、祥子……。
					……。
					……と、祐巳ちゃん。
					はい。
					ちょっとね……。
					……妬けた?
					そういうのではないのだけど。
					そんな感じに見えるけどなぁ。
					私が分からなかった祥子の心を、あんなに的確に捉えている、とはね。
					やっぱ、妬いているんじゃん?
					そんなんじゃないから。
					はいはい。
……でもまぁ、私もちょっとびっくりしった。
					……でもまぁ、私もちょっとびっくりしった。
聖?
					ただの熱烈な祥子ファンなだけって思ってたのに、あそこまでっやっちゃうなんてね。
					あなたが最初に太鼓判を押したじゃないの。
					そうだけど。良いほうに転がれば……ってだけのことで、あそこまではまったく期待してなかったのよ。
					……。
					すごいね。……普通の女の子なのにさ。
……いや、普通の女の子だから、できたのかな?
					……いや、普通の女の子だから、できたのかな?
そうかもしれないわね。
					だからさ……
					私……
					――うん?
					あの子、祐巳ちゃんが祥子の妹になってほしいかもしれない。
					おや。妬いているのにそう思うんだ。
					妬いてはいないわよ。ただ、ちょっとこのあたりがスースーする感じなだけ。
					それを……
					でも、これは乗り越えていかないといけないことだから。
そうやってお姉さまやその前の方々も……。
					そうやってお姉さまやその前の方々も……。
は。相変わらず教条的な考えですこと。
さすが紅薔薇ね。
					さすが紅薔薇ね。
おかしい?
					いんや。「らしいな」って、思っただけ。
					……。
					……私もそう思っていたから。
					? 何が?
					私も、祐巳ちゃんが祥子の妹になってくれたら……なんて……ね。
					……そう。
					うん、そう。
……蓉子とおんなじでちょっと嬉しい。
					……蓉子とおんなじでちょっと嬉しい。
そ。
					あらら。つれないお返事。
					上っ面な感じがするのだもの。
					……照れているんで御座いますよ。
					あらそう。
					ちぇー。
……ねぇ蓉子。
					……ねぇ蓉子。
なに?
					踊らない?
					え?
					せっかくだから。
					……。
					『王様』と……
					『お后様』で?
					うんそう、男役と女役。ちょうど良いじゃない?
					まったくのこじつけよね?
					まぁ、この際かたいことは言いっこなしで。
……ほら、音楽も鳴ってるし。
私は今、ものすごく蓉子と踊りたい。
					……ほら、音楽も鳴ってるし。
私は今、ものすごく蓉子と踊りたい。
承知しました、王様。
					ではマダム、お手を……。
					ふふ……。