たっだいまー。蓉子ーおやつ食べるー？

お帰りなさい。……て、何買ってきたの？
ファーストフード？　珍しいわね。

ちょっと小腹が空いちゃってね。
面白そうなもの買ってきた。
はいどーぞー。

……『フレフレチキン』？
こういうの、あまり好きじゃないクセに。

なんか『肉』食べたくてー。
へへへへ……。

ちゃんと食べさせてるじゃないの。
失礼ね。

まぁまぁ……。
えーと、なになに？　
『別添えの調味パウダーを袋の中のチキンに振りかけて、袋を閉じて振ってください』とな、なるほど。
……では、いざ！

ちょ、……そんなに必死に振らなくてもいいのよ。

なんか、こういうのって、ついついムキになっちゃわない？
……よし、これでいいかなー？
じゃ、いっただっきまーす。
ほら、蓉子も振って振って。食べて食べてー。

……はいはい。

…………。

…………。

…………。……えと、なんて言うか、その……。

…………。

えー……。
舌を直撃する調味パウダーが、刺激的というか、斬新というか……。
こう……舌が痺れるよーな……。

……。
素直に『不味かった』って言えば？
たいたい、化学調味料が苦手なクセに、たまーにこういう地雷を踏むのが好きよね、あなたって。

……ぽ、ポテトは美味しいとも思うんですよ。ワタクシ。

……熱いとき限定でね。

……えへへへ……。