へっぽこ・ぽこぽこ書架

二次創作・駄っ作置き場。 ―妄想と暴走のおもむくままに―

艦これ駄文。

二膺01

二膺01 本文


設定はほぼ一緒で、事象の違う世界。
とある小島にある後方基地の、海が見渡せる小高い丘の上。
隼鷹が、なんかちびっちゃいのを抱えている。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
いー天気だなぁ、ちびすけー。
こーんなにおてんとさんのご機嫌な日は、艦載機を思いっきり飛ばしてやりたいよ。
………。
んー? オマエさんはご機嫌斜めかな? ……ととと……こら、そんなに動いたら落っことしちまうよ。
ああ、こら。もう……そんなに聞き分けないんだったら、嫌いなおんぶ紐で背中にくくりつけるぞ……て、わわわわ……いていていていて……あに? あんだよもう、ひっぱんなって……。
ぅん……
なに……って……え?
ゅ…ょ……
お? お? ………ってーーーー!!!
なんだ? なんだ!?
んんん? ……むこう?
…………。
………ありゃぁ………………艦……だな。
……なに、オマエ? アタシよか先に見つけた……てか?
うぁ……。
ああ、はいはい。わかった………そりゃ!
ちょーっと様子を見てきておくれー。
………。
……さすがだね、オマエ。高性能の電探持ってるつっても、こんなにおちびでももう使えちゃうか。すごいね。
ゅ……
はいはい。隼鷹さんですよー。
明日か明後日にでも、喋り始めそうだなー。
ねえちゃんも成長早いけど、オマエも早いねぇ……ははは。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
やっほー。もういいのかい?
ええ。……お久しぶり。助けてくれてありがとう。
まさかあなたが、こんなところにいるとは思わなかったわ。
アタシもアンタがこの海域で故障してるなんて、思わなかったよ。
……で、見つけたのはアタシじゃなくて、コイツなんだわー。
この子? ……大和型?
そうそう、二番艦『武蔵』だよ。
武蔵、こいつはアタシの姉さん。艦型上はね。
……はじめまして。武蔵です。
はぁい、こんにちは。初めまして武蔵。
私は飛鷹型一番艦の『飛鷹』よ。
隼鷹はああ言ってるけど、私たちはどっちも姉で妹なのよ。
……?
飛鷹ー。
だってそうじゃない、橿原丸。
……??
あんな、アタシらはもともと軍艦じゃなくって、客船として作られてたんだわ。
でっかくてカッコイイ予定だったんだぞー。
で、そん時ゃアタシが姉ちゃんだったの。『橿原丸級貨客船』つってな。
ああ、アタシの元の名前は『橿原丸』ね。こっちは『出雲丸』
建造途中で空母に転換したんだけどさ、その時にこの『出雲丸』が一番艦……姉ちゃんになったというわけさ……わかった?
……??
相変わらず、隼鷹は説明が下手よねえ。
すみませんねぇ。
……じゅんようのほうが、ちょっとさき?
うん、まぁそうだねぇ。
ま、姉妹というよりは、従姉妹って感じかしらね。
……ま、そんな感じかね。
(遠くで武蔵を呼ぶ、鳳翔の声)
いってきていい?
もちろん。おやつを食べたら、そのあとは昼寝してクダサイ……OK?
うん。
……おじゃましました、ひようさん。
ええ、またね。武蔵。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
お利口さんねぇ、誰かさんとは大違い。
るせ。
ところで、もう体の方は大丈夫なのかい?
ええ、おかげさまで。
あなたたちが見つけてくれたおかげで、あれ以上流されなくてすんだわ。
船体の修理が終わったから、あとは母港で修理することになりそう。
その前に鹿屋に寄るでしょうけどね。
遠征中の事故だったんだろ?
他の子たちはどしたい?
さあ……無事に帰り着いてるといいんだけどね。
濃霧で見失っちゃって以来、見てないのよ。
うーん……そっか。
……ところで、あの武蔵って子。
ん?
ずいぶん懐いてるわね。
まぁねぇ。この基地で生まれて、以来アタシが面倒見てんの。
あなたが?
うん。
へぇぇ。
なんだよー。
……あなたが……ねぇ。
………。
大変でしょ?
んー、んにゃー、そうでもないよ。
大和型はかしこいし、聞き分けも良いし。
飛鷹を見つけた時さ、アイツ、まだオシメして、喋る一歩手前だったんだよ。
え? それでもう……?
半月経ってないじゃない。
うん……もっとでっかくなりそう。もしかしたら、長門たちよりでかくなるんじゃないかな。
すごいわねぇ。
……ねぇ、隼鷹。
はい?
アナタのことだから大丈夫でしょうけど、あの子の良いところを伸ばしてやんなさい。
……うん。
艦を育てるのは、艦種が違うとちょっと苦労するものだけど、成長した“子”を見るのは楽しいものよ。
もし、成長して分かれることになっても、こうやっていつか会える日もあったりするからね。お互いが生きていれば。
……だね。
………。
ここはいいところねぇ。常にいい風が吹いてる。
艦載機たちを思いっきり飛ばしてやりたくなるわ。
……いつ、出発すんの?
明日。
そっか。
今晩どう?
いいね。ちびを寝かしつけてきたら、部屋に行く。
それでいい?
連れてくればいいのに。
オコサマはおねんねの時間は削っちゃダメなの。
(クスクス笑って)ちゃんと母親してるわね。
安心した。
どぉいたしまして。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
あらぁ?
おお?
おっひさしぶりー。どうしたの? 提督のお供?
そのとおり。旗艦はこっち、アタシは随伴。
あなたたちの提督は、ずいぶん甘いのねぇ。
……てかさ、あれからずーっとここにいるんだ?
ええ、そうなの。いろいろあってねぇ。
………。
そう微妙な顔しないよの。前線基地じゃよくある話なんだから。
ま、ね。
今は主に練習艦をしているの。
あー。鹿屋(こかぁ)航空教育隊でもあるからねぇ。
あなたの基地(ところ)もいい風が吹いてるけど、ここの風も悪くないわ。
……あら、ごめんなさい。……私のこと、憶えてる?
……飛鷹……さん。
ええ、そう。「さん」は付けなくていいわよ。隼鷹にも付けてないでしょ?
はい。
相変わらず礼儀正しいのね。
そりゃー、アタシの育て方が良いからですよー。
えええー? 嘘おっしゃいな。
この子の素地がいいのよ。
言ったな、えい! この!
やったわね……えい!
……隼鷹、私は提督にところへ行ってくる。報告はしておくから、ゆっくり来るといい。
ありゃりゃりゃ……ごめんごめん、仕事の途中だった。
ちゃんとアタシも行くよ。気を遣いすぎんな。
ごめんなさい。まさか今日会えるとはおもってなかったから、つい。
いえ……。
隼鷹、こっちにはいつまでいるの?
ちょーっと長い出張ってことだから、一週間くらいは滞在してそうよ?
じゃ、スケジュールが合って、許可が下りるなら、飲みに行きましょう?
武蔵ももう飲めるんでしょう?
アタシが仕込んでるから、ごっつ飲むよー。
飲み比べして、たまに負けそうになるもんねぇ。
それはすごいわね。
じゃ、またねぇ。
許可が出たら連絡する。部署どこ?
飛行教育部 第六四課よ。『飛鷹』は私しかいないから。
ほいほい了解。
じゃ、まったねぇー。
ええ、期待しないで待ってるから。
OK、OKー。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
……隼鷹。
あんだい?
その……本当によかったのか?
姉さんともっと話をしなくて。
ま、滞在中に時間取って会えるでしょ。
余所の基地の艦娘同士で会うのは、なかなか許可が下りないと聞いたことがあるが?
余所つったって、ウチは鹿屋(ここ)の分基地だからね。
厳密に言やぁお互いに鹿屋基地所属艦同士だから、そうでもないんだよ。
……あと、アタシらは大人の事情ってヤツで、許可が下りやすいのさー。
姉妹艦だからか?
んにゃ、もちっとフクザツな事情ってヤツ。
オマエとアタシにも、いつか関係してくるかもねぇ、いひひひ。
許可が下りたらさ、オマエさんのてっぺんでやろうや。
……いや、私は……。
ばぁっか。オマエを肴に飲むんだよ。付き合いなー。
……わかった。
良い月が出ると良いねぇ。
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